11月5日の被告人質問の報告です

11月5日に弁護側、検察側、裁判官から、Aさん&Aさんと同時に傍聴していたBさんへの被告人質問が行われました。そこでのAさんの答えを要約して掲載します。無罪へ!

大学を卒業するまで政治には関心があったが、学生運動には参加しなかった。社会人になってからも市民運動には参加しなかったが、2012年に原発県民投票の際に初めて署名集めなどをした。

(2)秘密保護法反対に至る経緯
昨年の10月後半くらいからテレビなどで問題が多い法案だと言われだして懸念していた。11月中旬に毎日新聞の現役記者による秘密保護法講演会があり、「これはかなりまずい法案だ。国家秘密の保護は現行法で十分なのに、強力な秘密保護法をつくるのには裏の目的があるはずだ」と思った。衆議院での委員会、本会議での強行採決などを見て、国会閉会日が近い12月2日に反対運動をするため上京した。

(3)事件当日に至るまでの経緯
昼間から夜まで国会前で反対運動をした。4日には国会包囲のヒューマン・チェーンに参加し、午後は与党の参議院議員10名に対し、慎重審議、継続審議を求める陳情に行った。組織的にアポ取りをして行ったにも関わらず、誰1人議員は対応してくれなかった。秘書が対応してくれたのも3名のみ、残り7名は不在(もしくは居留守)で郵便受けに資料を入れただけ。非常に残念な対応だった。5日は委員会(名称は不確かのため言わなかったが確か参院外交安全保障特別委員会)の傍聴をしようとして申し込んだが、控室までしか行けず、途中退席者が少なく傍聴できなかった。

(4)事件当日の行動とその理由
本会議の傍聴を申し込み、(キャンセル待ちの)早い順番だったので傍聴できた。所持品検査はあったが、さすがに財布の中身やノートの中まで見せろというものはなかった(笑)。本会議ではとにかく与党議員のヤジ、怒号がひどく、とんでもないありさまだった。ヤクザや暴力団の会議の方がよほど秩序立っているのではないか。一旦休会し、夜9時から再開した。
自民党議員の悪態はさらにひどくなり、野党議員の発言がマイクを通しても聞こえないことすらあった。法案についての討論が終わり、採決する流れになった。憲法違反の大悪法をこんなひどい国会で強行採決することがどうしても許せず、私と日本中の市民の怒りを表現して抗議するため、私はクツを投げこんだ。クツによって審議を妨害しようとも中断させられるとも思わなかったが、とにかくどうしても抗議したかった。イラクでブッシュ元米大統領にクツ投げがされたこと、それが抗議を意味する行為だということは知っていた。クツを投げることが褒められたことだとは私も思わない。しかし、私にはそれ以外の抗議手段がなかった。

(5)逮捕、勾留
逮捕され、約3ヶ月もの間勾留されるとは全く思ってなかった。せいぜい2~3時間の事情聴取の後解放されると思っていた。クツ投げによって審議は中断しておらず、威力業務妨害罪は成立しない。よって私への起訴は公訴権の濫用であり、見せしめでしかない。検察と裁判所による許されない暴挙だ。
2つ目のクツが金子議員の頭に当たったというが、全く説得力がない。そんなことは全く報道されていないし、ネットニュースの写真でも彼は真正面を見て真顔で座っている。直後のリアクションとしてあまりにも不自然であり、彼の頭には当たっていないという確信に近い想いを私はもっている。
(度々すみませんがここで切って送ります)

(6)本件公判を通じて考えたこと
前回公判で清水先生、田島先生の証言を聞き、特定秘密保護法が日本国憲法の三大原則を破壊、否定する大悪法であること、審議や採決の仕方もでたらめであったこと、私のクツ投げ行為はこれらに抗議するための「象徴的表現」であることがよくわかった。
検察官は「秘密保護法は選挙で争点になっていないが問題はない」とか、「国会の定数違憲訴訟で最高裁は『違憲状態』判決は出したが無効判決は出してないからいいのだ」という趣旨の発言をしたが、全く法律家としての見識がなく、民主主義の意味を理解していない。加藤検事は第3回公判で「傍聴人も国会でクツを投げた被告人と同調する行動を取るおそれがあり、慎重な所持品検査は必要」という趣旨の発言をしたが、これは私と傍聴人に対する深刻かつ重大な人権侵害、名誉毀損である。傍聴希望者全員が入れる大法廷を使用するのは当然。このような検察官、裁判官の質問に、今から答える気は全くない。
(7)現在の心境等
秘密保護法が来月施行されそうなのは由々しき事態である。ブレーキのない安倍政権と日本国憲法、市民の自由と権利は共存できず、今後も政権打倒のため頑張る。

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